#088 関東草の旅その2〜加藤水槽本社に行ってきたよ。〜
4月6日 土曜日の続き
聞きまくって撮りまくって何も買わなかったアクアフォレストを後にし、今回の旅のメインイベント、水槽クリエイター加藤水槽さんが営む「加藤水槽第一本社ビル」へ。初対面にも関わらず全面的にお世話になってきました。
▶神奈川の新名所「加藤水槽本社第一ビル」
新宿駅で荷物を預けたロッカーを見失い1時間以上さまよった後、京王線に乗ってやってきたのは神奈川県相模原市。新宿から電車1本で約40分、意外に近い。勝手にド田舎を想像していたので橋本駅周辺の繁栄ぶりに驚きました。
マンホールが可愛い相模原。
駅からバスに揺られること15分。ついにやって来ました加藤水槽第一本社ビル(と呼ばれる自宅。木造平屋/築50年)。四つ葉さんやマッシュさんをはじめ、多くの有名ブログに取り上げられる今やアクア界のディズニーランドと言っても過言ではないテーマパークです。
加藤さんといえば、ガムテ表札&オブジェ。不思議やなぁ。
「加藤さ〜ん!」
「はーい」
「ぬーんさんいらっしゃい。遠い所よく来てくれました。どうぞ中へ。」
「どうぞ中へ。」
入る前から不思議がいっぱい。後でまとめて聞こう。
突然ですが加藤さんちはこんな感じ。
勝手に間取り図を作りましたが、記憶が正しければこんな感じだったはず。青色の◯は自作水槽を設置している場所です。記事の写真と照らし合わせて読むことで加藤水槽ツアーを擬似体験していただければと思います。
玄関を入ってすぐのウェルカム水槽。ガラス・鉄・実験器具。格好良い。
ガポっと開けると濾過槽が出現。加藤さんが作る水槽に共通しているのは「水槽内に器具が一切無い」こと。フィルター・ヒーター・クーラーなど、生体飼育に必要な器具は必ず、見えないどこかに収納されています。
フラスコの中身は発酵式CO2。
靴を脱いだと思ったらさっそくトイレ前に第2の水槽が。
こちらの水槽には珊瑚。近づくとキュッと縮んだり戻ったりしていました。アクア歴が長い加藤さんは海水の知識も豊富です。
見た目だけじゃなくきちんと珊瑚の飼育に適した環境を作り出すように設計されています。詳しくは加藤水槽ホームページか本人まで。
僕「これなんですか加藤さん。」
加藤さん「これは、こうです。」
僕「なるほど。」
僕「この不思議なトイレはどういうことですか。」
加「特に意味はありません。」
僕「なおさら不思議です。」
そんなこんなで居間(展示スペース)へ。やっと座れた。
▶加藤水槽自由散策
加「ぬーんさん海老好きですか?」
僕「どっちの海老ですか?食べる方ですか?特に好きでも嫌いでもありません。」
加「実家から大量に貰ったので海老で焼きそば作ります。」
と既に海老を剥き始めている加藤さん。
加「ご飯できるまで自由にしてて下さい。」
ということで満面の笑みで海老を剥いてくれている間に人様の家を自由に探検することに。
加藤さんの職業は美術の先生。
至る所にご本人や美大時代の友人の作品が展示されています。
加藤さんがふすまに描いた植物。大迫力。まさに家中がキャンパスです。うちの壁に描いてほしい。
家中がキャンパスなのです。
蛍光灯のひもの先がイカ釣り漁船の電球になっている不思議。
蛍光灯のひもがトラロープになっている不思議。
学生時代のアダ名をスリッパに印刷する不思議。
風呂の戸に木魚が突き刺さっている不思議。その上にブーメランがある不思議。
嘘つけ
不思議なものばかりと見せかけて、根っこ剥き出しのめちゃくそ格好良い盆栽があったり、
電球をくりぬいた可愛い自作ネイチャー小物があったり、
趣味で集めている鉱石がレトロなキャビネットの中に並んでたり。
壮観。ブラックライトを当てると…
スーパーファンタスティック!
とにかく自由。ド自由。自由が過ぎる大人加藤さんのアートとレトロとテクノロジーとネイチャーと趣味と色々が詰まった楽しい自宅、それが加藤水槽本社なのです。加藤さんご飯まだですか。
加「もうできるよー」
加「はいおまたせー」
加「ブチブチに切れちゃったけど、美味しいよ。」
僕「美味しいです!マッシュさんの時は鍋だったけどブチブチの焼きそば超美味しいです!」
▶加藤水槽は特許も取得済み
エアーリフトを利用して鉢の底から吸水、台の中でろ過し鉢の底から出水。
加藤さんの水槽作品には全てに共通した仕組みが使われており、水槽に関する特許を2つも取得しています。ホームページのデザインもその機構がもとになっているそう。しかしセンス良いなぁ。
上下の水槽と棚が一体化している棚水槽。
どこにどう配管されているのか見た目全然わかりません。
インパクト大の浮島水槽。
リモコンで調光も可能です。完成度高!インテリアショップに置いてても全然不思議じゃない。何よりどの水槽でもきちんと生体が育っているところが素晴らしい。
▶天才発明家の頭の中
加藤水槽が生まれる作業部屋へ。
加「負の感情に支配されていた頃の僕です。目つきがすごいでしょ。頭も長い。」
水槽を作り始めたきっかけや苦労話、加藤水槽をこれからどんどん大きくしていきたいという夢の話…などなど。色々んな話を聞かせてくれました。水槽に関係ないことでも加藤さんは何でも答えてくれます。初対面なのにすごいサービス精神。特に制作中の新水槽の話をする加藤さんの目はそれはそれは輝いていました。モノを作るために生まれてきた人なんだなと思いました。
メーカーさん、投資家さん、商品化してくれる誰か!ここに天才(右)いてますよ!ビッグビジネスのチャンスですよ!お問い合わせはこちらまで!
▶調子にのって泊まってきた
この日の夜、関東地方を嵐が襲いました。ビジネスホテルかどっか適当に泊まろうとノープランでやって来たものの、どうしたものかと思っていると、
加「外スゴイけど良かったら泊まってく?こたつ布団しかないけど笑」
僕「いえいえ、さすがにそれは申し訳なすぎますよ!こんなに色々やってもらって…」
加「そっちは僕の布団だよ」
ということで、まさかの入浴&宿泊。
(安全に入浴するための)数分間のレクチャーを受けないと入れない築50年の歴史あるお風呂は最高の思い出になりました。
寝る前に鉱石光らせて遊んだ。
▶加藤水槽に遊びに行こう!
別れの朝です。
ブログ等で「気軽に遊びに来て下さいね~」と言ってるの真に受けてのこのこやって来た見知らぬ僕を、「水槽見たいって言ってくれるの本当に嬉しいんですよ。」と迎え入れてくれた加藤さん。本当に本当にありがとうございました。
実際に遊びに来る人は少ないそうですが、加藤さんはウェルカム態勢です。
紹介できなかった面白いモノ、面白い話もたくさんあります。アクアリストにはぜひ見て欲しいです。何より加藤さんのキャラが素敵すぎる。
興味を持った方は、是非ブログやTwitterからコンタクトを取ってみてはいかがでしょうか。
見学希望の皆様、大企業の社長様、ご連絡お待ちしています!(加藤さんが)