僕が今、
水草水槽をほったらかしにする位、興味津々な植物のお話です。
ビカクシダ日記ー2013初夏ー
6月9日 土曜日
たまたまウロウロしていた北堀江の花屋で、立派なビカクシダを発見して思わず即買いしてしまった。
ビカクシダはアクアを始めてから葉っぱ好きの方のブログで知ってずっと気になっていた植物。台湾旅行の時は街中に吊るされていて興奮しましたが、
日本では高価でマニアックな植物というイメージでした。ショップでもほとんど見たことがなかったけど、普通に2000円で売ってました。店の人はあまり詳しくない様子で何を聞いてもヘラヘラしていました。
この子どもの葉っぱの可愛さはなんだ。これからこの植物について色々調べよう。最終的には吊るして育てたいなぁ。
6月10日 日曜日
ビカクシダファンはかなり多いようで、関連サイトが山程出てきたので一日中調べて少しビカクシダの事がわかってきました。
しかしなんとも禍々しいフォルム。
▶ビカクシダって何者?
ビカクシダは、
学名Platycerium(プラチセリウム)というシダの仲間で、熱帯地方でヤシの幹とかに貼りついて自生してるそうです。コウモリのような形からショップでは「コウモリラン」の名前でも売られていて「ランなのシダなのどっちなの?」とイライラしますがシダです。
▶性質の違う2種類の葉からできています。
まずはどう見ても葉っぱ丸出しのこちら。扇状に広がって先の方が裂けている胞子葉。胞子を作る葉っぱです。ちなみにビカクシダは麋角羊歯と書きます。麋(ビ=大きな鹿のような中国の幻獣)の角(カク)みたいな形をした、羊歯(シダ)らしいです。動物の名前が出てき過ぎでイライラしますね。
もうひとつが面白い方、この茶色い部分。内部に水を貯える組織がある平たい葉で外套葉(がいとうよう)または貯水葉といいます。質感はパイ生地のシュークリームみたいな感じで、多分握ったら潰れます。内側はベチャッとしていて、この部分が木の幹などに張り付くんですね。面白いですね。
ビカクシダの葉っぱをよく見てみると、薄い毛で覆われています。星状毛といって直射日光から葉を守ったり、水分の蒸発を防ぐ役割があるそうです。よく考えられてますね。
ちょっと擦ってみましょう。
わー禿げた!ごめん!
▶ビカクシダは世界に18種類確認されています。
これはかなりの興奮ポイント。てっきりビカクシダって植物1種類やと思ってましたが、台湾の写真をよく見ると分かる通り、デザインも大きさも色々。日本で流通しているものも何種類かあり、どれも個性的でめちゃくちゃ面白い。集めた過ぎるやろビカクシダ!
▶うちのビカクシダは?
どうやらうちのビカクは「ビフルカツム」(Platycerium bifurcatum)という種類。オーストラリア原産の強い種類で一番出回ってるやつっぽいです。オーストラリア人やったんかお前。
本日の可愛い若葉
6月12日 火曜日
週末にはこのビカクシダを板に貼り付けて吊るしたり、壁に掛けたりできるようにしたいので必要な材料を調べました。
植物の着生にはヘゴ板(ヘゴと呼ばれるシダ植物の茎根を乾燥させて板にしたもの)が使われる事が多いらしいけど、そんなのどこに売ってるのかさっぱり分からない。なにやら希少品でもあるらしい。ということで、ヘゴ板博士に質問。
6月15日 土曜日
コーナンにて仕立て用品一式を購入。しかしヘゴ板は売ってなかった。近所の花屋さんにも売ってなかったのでどこに売ってるか聞いたところ「そんなもの今は誰も買わないので扱ってない。」とのこと。希少というよりニーズがないらしい。ヘゴ板博士め。
ということで
Amazonで探すと、20cm✕30cmが1枚で送料込み2000円弱。高い。どうしよう。
6月16日 日曜日
うにさんに、ヘゴ板の代替品として「コルク樹皮」なるものを紹介してもらう。爬虫類を飼育する時のバックスクリーンに使われるコルクの樹皮らしいが雰囲気出るよとのこと。charmで700円くらいだったので、こっちを注文した。来週末こそ仕立てよう。
6月17日 月曜日
ビカクシダの管理について色々調べた結果「高温多湿を好むので、直射日光が当たらない明るい場所で、水やりは夏場は週に2、3度たっぷり、冬は週に1度」という結論にたどり着いたけど、この1週間、室内の窓際に置いているとどうも葉がヘナヘナしてきた気がするので外に出すことに。
ベランダの室外機の上に置いてみた。クーラーをつけると室外機の振動でブルブル震えて可哀想なので地面に置きました。
若葉は日に日にでかくなっている。
6月19日 水曜日
昨日は暑すぎたのか、葉がしなびてしまったので多めに注水。1日外に出していたら調子が良くなって葉がカッチカチになっていました。
血管もビキビキ。
6月23日 日曜日
コルク樹皮も到着していよいよ仕立て作業開始。
目標はこの板に貼り付けて壁にかけること。理由はとてもおしゃれだから。
ということで、まずは水ごけを
水にひたして戻します。その間に、
ビカク本体を鉢から、
ズポン。そして土を落とします。
次に外套葉の中から出ている根を必要な分だけ残して切り落とします。
どれ位切れば良いのだろうか…
ほんだしさんが1年くらい前に同じ事してたので参考にしました。
どうやら結構ガッツリいっても大丈夫そうなので
バツン。
まだちょっと多いかな。
もうちょっと切ろう。
よし、切り過ぎた。
でもピッタリ。
コルク樹皮の裏はこんな感じです。
麻ひもを通す穴を空けます。
戻した水ごけをネットに入れて
板に。
ビカク本体にも水ごけを。ここに新しい根っこを張ります。
合体。
麻ひもで縛りつける。
ちょっと食い込むくらいに。
あとはこういうフックを使って天井から吊るだけ。
はいオシャレきた。
完全におしゃれ。
正面。
下から。
ほとんどネットの情報と勘でやってしまったけどこれで大丈夫かな。夏越せるかな。
6月29日 土曜日
僕は昔から心が荒んだ時には花鳥園に行き、
鳥に囲まれる事で心を鎮めるのですが
なんと花鳥園にて売られてる新ビカクシダを発見!これは「ワンダエ」という種類。水ゴケの中が虫だらけで残念ながら購入の許可が下りませんでしたが、成長したものが園内にありました。
かっこいいー!面白過ぎるー!ビフルカツムとは全然違う形。
6月30日 日曜日
最近の管理。
かなり気温も高くなってきたので週に2度、水ごけがドボドボになるくらい根っこに水をあげて、
葉っぱ全体に霧吹き。
ベランダに吊るしてます。今のところ順調ぽいです。
初めてのビカクシダ導入&仕立てはこんな感じ。それではまたいつか、お会いしましょう。
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